学び直しの5冊 「工業デザイン概論」

週刊ダイヤモンドの読書欄で「学び直しの5冊」というのがあります。

ここでは、あるテーマについて、「これだけは読んでおいてほしい」という著作をまとめている。

2008年に週刊ダイヤモンドの記者より、「工業デザインを学ぶための本」という取材を受けて、週刊ダイヤモンドに掲載されました。この時の表紙は「病院の格付け」特集でした。

学び直しの5冊 「工業デザイン概論」

 そもそも工業デザインとはどのようなものか。この単純な疑問に答えてくれる著作は意外に少ない。デザイナーの作品や理論をまとめたものは多いが、工業デザインの思想や作品を俯瞰できる著作は少ないのだ。『デザインの生態学』は希少な一冊であり、最初に読む本としては抜群の内容を備えている。工業デザインの思想や技法が網羅的に紹介され、巻末にはブックガイドも。この本から、以後の学びの方向性をつかめるだろう。

 日本デザインコミッティーの『デザインの原形』(六曜社 二〇〇四年 二五〇〇円)は、工業デザインの代表的な作品、つまり知っておくべき作品を網羅している。数々の作品が、〝原形〟から派生し、議論はすべてがここから始まっている。二〇〇二年の刊行だが、こうした著作がなかったのが不思議に思えるほどだ。

 これまで工業デザインは、デザイナーの感性に依拠し、その成果が大量生産システムに転写される形で提供されてきた。しかし、ユーザーの視点を採り入れた新たな思想が求められている。「ユーザーセンタード・デザイン」と呼ばれる新しい流れとデザインプロセスを具体的に紹介したのが山崎和彦他著『使いやすさのためのデザイン』(丸善 二〇〇四年 二四〇〇円)。使いやすさで成功した七つの事例も紹介している。

 多木陽介著『アキッレ・カスティリオーニ~自由の探求としてのデザイン』(アクシス 二〇〇七年 二八〇〇円)も取り上げたい。「デザイン界の父」が、経験と苦労を通じていかに二〇世紀の工業デザインの世界を構築してきたか。その全貌が描かれている。

 工業デザインは「人・ビジネス・技術」の三つが折り合いながら形をなす。J・ガラットの『デザインとテクノロジー』(コスモス出版 二〇〇四年 六〇〇〇円)は、イギリスの高校のデザインの教科書だが、約七〇〇点の図版を盛り込み、科学原理や機構に対してデザインという仕事の要がどこにあるかを最も簡潔に伝えている。


今なら、「プロダクトデザイン」の本を紹介したと思います。

僕のプロダクトデザインの本のお薦めこちらを参照。

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