東福寺方丈庭園の二つ目の楽しみである「回遊の楽しみ」を見てみたい。
東西南北に四つ庭があるのは、東福寺方丈庭園だけだそうだ。
この四つの庭を楽しむことと、庭から庭への繋がりの変化が楽しさを広げる。
2)回遊の楽しみ
・方丈南庭は荒々しい巨石、砂紋による海、緑の神仙境というダイナミックな庭。
・方丈西庭はやわらかな緑から、四角い緑の大柄な井田市松。
・方丈南庭は緑と石の小さな市松。
・方丈東庭は北斗七星をかんじさせる石の小空間。
・方丈南庭は荒々しい巨石、砂紋による海、緑の神仙境というダイナミックな庭。
・方丈西庭はやわらかな緑から、四角い緑の大柄な井田市松。
・方丈南庭は緑と石の小さな市松。
・方丈東庭は北斗七星をかんじさせる石の小空間。
まずは、下記の地図を見てください。南北は逆になっている。地図の上側で八海と書いていあるのが「方丈南庭」。そして、地図の右の下の方が井田市松と書いてあるので「方丈西庭」。地図の下の方に、小市松と書いてあるのが「方丈南庭」。そして、地図の左に北斗七星と書いてあるのが「方丈東庭」。
廊下を渡ると、まずは、広い「方丈南庭」の荒々しい巨石に出会う。そして奥に明るい緑の苔が見えてくる。右側は砂が広がる。ちょうど、ごつごうと険しい石の向こうに暖かで、柔らかな緑の苔が極楽のようだ。この「方丈南庭」は大きな枯山水庭園で、人工の景色が広がる。また、左側に恩賜門という明治期唐門が張り出しているのが、この枯山水庭園にアクセントのような役割をしている。
そして、奥まで行くと、左側は柔らかい苔になり、下記の写真の西唐門にたどりつく。この西唐門がさきほどの「方丈南庭」と「方丈西庭」とのくぎりになっているが、柔らかい苔は方丈南庭」から「方丈西庭」へ繋がっていく。そして、「方丈西庭」では、有機的で柔らかい苔から、さつきの刈り込みの幾何的な市松模様の庭へ変化していく。
ここで面白いのが、この西唐門によって、視界が黒く切り取られ、黒と緑のコントラストを見ることができる。この門へは降りれないので、下記のようにカタログの写真を掲載するが、黒で切り取られた緑、そしてさつきの赤がとても美しい。また、そのさつきの緑の手前においてある小さな二つ石が遠近感を感じさせる。また、遠くの上空には渓谷の緑も垣間見れて、飽きることのない視界となっている。
「通天台」を過ぎると、ウマスギゴケの緑と敷石の市松が美しい「方丈北庭」にたどり着く。僕がもっとも好きな庭だ。彫刻家イサムノグチはこの庭を「モンドリアン風の新しい角度の庭」と評したそうだ。この四角い敷石は「方丈南庭」にある恩賜門に使われていた石を配置したそうだ。「永遠のモダン」を目標とした重森三玲の思いを感ずる。
これほど、一周を回遊することが楽しい庭は見たことがない。その秘訣は、それぞれの庭の個性と繋がりのおもしろさであると思う。
例えば、「荒い石」→「有機的な苔の緑」→「幾何的なつつじの緑」と来て、最後には「幾何的な苔の緑と石」を組み合わせていく繋がり。まるで映画のように、次のシーンのヒントが前のシーンに隠されている繋がり感が、おもしろさや興味を湧かせるのではないかと思います。
例えば、「方丈南庭」は人工的な枯山水の美しさ。「方丈西庭」から「方丈北庭」の間には、ダイナミックな渓谷の自然の美しさが対比して置かれているのも素晴らしい。


0 コメント:
コメントを投稿